頭のいい人が話す前に考えていること

読書

ビジネス本の読書レビューです。
本屋を彷徨っていると、仕事で役に立ちそうな本を見つけました。

書籍の概要

頭のいい人が話す前に考えていること
著:安達裕哉
ダイヤモンド社

内容

はじめに

筆者は、コンサルティング会社に勤めており、1年目にクライアントから「安達さん、大丈夫?」とクライアントを不安にさせてしまっている状態であり「コンサル失格」を意味する言葉を投げられてしまいます。
(ちなみに、筆者がいた会社は、今、ビッグモーターのニュースでも出てくるデロイトトーマツコンサルティングのようです。)
ここから、他社から信頼される方法を徹底的に考え、”話す前にちゃんと考える”ことを意識し始めました。
頭がいい人が話す前に考えていることを知るだけではだめであり、マインドや思考法をまとめてくれていました。

第1部 「知性」と「信頼」を同時にもたらす7つの黄金法則

第1部では「「知性」と「信頼」を同時にもたらす7つの黄金法則」が紹介されています。
筆者の経験談や他の本で紹介されている内容を踏まえつつ、空欄部分を埋めるように話が進められていました。
本書は「読み返さなくてよい本」を目指して作られており、学んだ内容がまとめられるシート付きになっていました。

「知性」と「信頼」を同時にもたらす7つの黄金法則
その1 とにかく□□するな
その2 頭のよさは、□□が決める
その3 人はちゃんと考えて□□人を信頼する
その4 人と闘うな、□□と闘え
その5 伝わらないのは、話し方ではなく□□が足りていないせい
その6 知識は□□のために使って初めて知性となる
その7 承認欲求を□□側に回れ

特に私が気に入ったのは、その2です。
頭のよさを決めるのは「だれ」か、頭のよさってなんだろうか。
頭のよさは、ざっくりと2種類に分けられます。
1.学校的知性…IQや偏差値、論理的思考、記憶力など、数字やテストで測れるもの
2.社会的知性…数字やテストでは測れないもの→他者の思考を読み、信頼を得て、他者を動かす能力
学歴が高い人は基本的に学校的知性を発揮することが得意です。仕事で他人との関わりで発揮されるのは社会的知性です。
頭のいい人は、この2つの知性を行き来できる人であると言えます。

どれだけ学校的知性が高くても、他人に伝わらなければ頭のいい人だと理解されることはありません。自分の考えを相手に伝えるためには、他者がどのように思うかを意識し、論理的に物事を考えて伝えなければなりません。
これは、コミュニケーション能力にもマーケティングにも共通する内容であり、その人のことを頭がいいと認識している人が多いほど、その人は本当に頭がいい人になります。

一方で、現代では「自分らしく生きよう」のような考え方もあります。
頭のよさは他人が決めるという前提に立つことで、まず頭のいい人になります。
人は頭のいい人の話を聞こうとし、頭がいい人がすすめるものをほしくなります。いったんあたまのいい人と認められれば、自分のやりたいことが通りやすくなるはずです。
「頭のよさは他人が決める」ということは、結果的に自分らしく生きるために必要不可欠な考え方になります。

「知性」と「信頼」を同時にもたらす7つの黄金法則
その2 頭のよさは、他人が決める

他の黄金法則は、本を読んでみてください。

第2部 「知性」と「信頼」を同時にもたらす5つの思考法

第2部では、第1部の黄金法則をベースにして、頭のいい人になる思考の深め方が紹介されています。

「知性」と「信頼」を同時にもたらす5つの思考法
その1 「客観視」の思考法
その2 「整理」の思考法
その3 「傾聴」の思考法
その4 「質問」の思考法
その5 「言語化」の思考法

特に私が気付かされたのは、「傾聴」の思考法でした。
他人が話しているときに、自分が話すことを考えていないかという点です。
話す時に、気になった点をどう質問しようか考えてしまったり、反論を考え続けてしまうことがありました。
しかし、よく聞くための態度としては、まずは相手の言いたいことを正確に、整理しながら、聞くことが必要ということが分かりました。

もう一つは、「質問」の思考法として、深く聞く技術として使うことができる「構造化面接」と呼ばれるインタビュー術がとてもためになりました。
「過去に行った行動」、「仮定の状況判断」、「状況(シチュエーション)」、「行動(アクション)」、「成果」の5つの質問を使えば、ビジネスの場でもプライベートの場でも上手に話を掘り下げられるようになるとのことでした。

他にも、「事実」と「意見」を区別して話すこと、「電話」はコミュニケーションのコストを相手にも払わせている、「○○ではなく、△△である。」という型で再定義する、のような有用な考え方がたくさんありました。

感想

コンサルで使える考え方は話し方は、他の業種やプライベートでも使えるものがあります。
本書では、仕事の場面でも初めての人と話す場面でも、コミュニケーションをうまく行うためのエッセンスが筆者の経験や他の書籍の内容も踏まえて分かりやすく解説されていました。
振り返りシートも使いつつ、これらの内容を思い出してコミュニケーションしていきたいです。

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